怖い話と怪談の処

あなたが今読んだその話、本当に「作り話」だと言い切れますか?

廃病院で近づいて来る靄

ある大学生たちが見つけた噂。

 

場所は森に囲まれた山奥の廃病院。

かつては賑わっていた病院だったが、今はもう廃墟と化し、ボロボロの建物が寂しげに立っている。

その廃病院には夜な夜な赤い影が漂い、訪れた人を行方不明にするという恐ろしい噂が囁かれている。

噂によると、その影を見た者はまもなく姿を消してしまうのだという。

その真相を確かめるため、好奇心旺盛な大学生3人組が廃病院に足を踏み入れた。

彼らはネットで廃病院の場所を調べ、車で夜中にその廃病院へと向かった。

 

迷いながらもなんとかそれらしき場所を見つけ、ライトとスマホを手に入ってみると、病院の中は薄暗く不気味だった。

壁には無数のひび割れが走り、天井が崩れるんじゃないか?という状態であった。

「うわ、ここいろんな意味で怖いんだけど…」

「大丈夫、スマホで動画撮ってるから、何かあったら証拠になるし」

若者たちは互いに声をかけ合いながら、スマホを片手に病院の中を歩き回る。

その時、一人の若者が廊下で赤い影を見つけた。

「おい、ちょっ…赤い靄が…!」

スマホの画面に鮮やかな赤い靄が映し出された。

まるで血のように真っ赤な靄が、ゆっくりと彼らに近づいてくる。

スマホを通して見るとそれは明らかに存在している。

しかし、スマホを通さずに直接見ると何も見えないのだ。

「マジかよ…スマホで見ないと何も見えないのかよ…」

若者たちは怖がりながらもスマホを構え、その赤い靄の様子を動画に撮り続ける。

スマホの画面上では赤い靄がどんどん近づいてくる。

すると、その方向からコツコツと歩く音が聞こえてきた。

まるで誰かがゆっくりと歩いているような音だ。

「うわっ!音がする!近づいてくるぞ!」

その赤い影はついに若者たちのすぐそばまで近づいてきた。

その瞬間、スマホの画面が真っ暗になった。

「え?なんだ?突然画面が真っ暗になったぞ!?」

若者たちは焦ってスマホの画面を確認するが、何も映っていない。

やばいんじゃないか?という事で後退りしながら真っ暗な画面のスマホを構えていると、今度は別の方向から別の音が聞こえ始めた。

それはパキパキとか、ジャリジャリというようなガラスが割れる音だった。

「これ、集まってきてるんじゃないか!?」

と一人が叫ぶと、若者たちは恐怖のあまり急いで廃病院から逃げ出した。

 

その後、録画したデータを見てみると、画面が真っ暗になったところに人の目のようなものが薄っすらと映っている事に気が付き、次の日にお寺に行ってお経をお願いしたそうだ。