1本だと短すぎる為、何本かここに載せて起きます。
知り合いから聞いた話。
深夜、山のキャンプ地の河原で友人と焚き火を囲んでいると、突然川の向こうから叫び声が聞こえてきた。
驚いて声の方に懐中電灯を向けると、対岸に苦しそうにして手を振る人影が見える。
こんな時間にあんな所に人がいるなんてとても信じられなかったが、その影は確かに助けを求めているように見えた。
友人と二人で急いで対岸に向かおうとすると、近づくにつれてその人影は薄れていき、最後には霧のように消えてしまった。
Bさんが川辺でキャンプをしていると、水面に何かが揺らめくのが見えた。
なんだろうと懐中電灯を照らしてみると、それは水面に浮かぶ青白い顔だった。
驚いて見つめているとその顔の目がゆっくりと開き、こちらをじっと見つめてきた。
慌てて目を逸らし気にしないようにしていると、川の方からジャボッ、ジャボッと何かが歩いてくる音がした。
急いで振り向いて懐中電灯を照らすが何もいない。
ただ、その方向から水に濡れた足跡が続いていた。
キャンプ場の近くを探索していた時、古びた日記を見つけた。
好奇心から読み始めると、そこには数年前にこの場所でキャンプをした人々の記録が残されていた。
初めの数ページは普通のキャンプの思い出が綴られていたが、次第に不気味な出来事が記されるようになった。
「夜中に奇妙な声が聞こえる」
「友人が突然消えた」
「足跡が川の中へ続いている」
読み進めるうちに、日記の持ち主が感じた恐怖が伝わってくる。
そして最後のページにはただ一言「逃げろ」とだけ書かれていた。
その言葉を読んだ瞬間、私たちはぞっとして周囲を見渡した。
日記が書かれてから何年も経っているのに、その警告が今でも生きているように感じられ、私たちは急いでその場所を後にした。
夜遅く、友人と廃病院を探索していた時の事。
薄暗い廊下を歩いていると、後ろから足音が聞こえた。
友人と恐る恐る振り返ってみたが誰もいない。
自分たち音が響いて聞こえるんだよ、と言いながら再び歩き出すと、また足音がコツコツと聞こえてきた。
また自分たちの足音かと思っていたのだが、気づいてしまった。
自分たちが履いているのはシューズ。
コツコツなんて音はしない。
怖くなった私と友人は急いで廃病院から抜け出し、ある程度離れたところから見てみた。
ガラス窓が割られている闇の中から、無数の目がこちらをじっと見つめていた。