怖い話と怪談の処

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除霊師の一族:第四話 - 追憶の教室

藤原結衣はある日、高校時代の先輩、松本亮から連絡を受けた。

亮は結衣の高校時代の仲の良い先輩で、結衣が除霊師の力を使うことを知る数少ない一人だった。

彼は今、地方の小さな町で教師をしていたが、最近その町の学校で奇妙な現象が頻発しているという。

「藤原さん、すぐに来てくれないか?子供たちが噂で怖がって泣き出す子もいるし、教室で物が勝手に動くんだ。」

亮の声は深刻だった。

結衣は迷わず町に向かった。

 

到着すると学校はどこか薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。

結衣は亮と合流し、現象が特に激しいという教室へ案内された。

「この教室だよ。特に夜になると酷いんだ。」

亮が教室のドアを開けると、冷たい風が吹き抜けた。

 

夜が更け、結衣と亮は教室で待機していた。

すると突然、教室の奥からカタカタと音が響いた。

結衣がライトを向けると、机や椅子が勝手に動き出していた。結衣は冷静にお札を取り出し、教室の四隅に貼り付けた。

「現れなさい!」

結衣が声を上げると、薄暗い教室の中にぼんやりとした人影が現れた。

影は子供の姿をしており、何かを訴えかけるように手を伸ばしていた。

「あなたは…」

結衣は影に向かって手を差し伸べた。

「何があったの?」

影は泣き声を上げるとともに、教室の隅に消えていった。結衣は亮に向かって言った。

「あの子供、何か訴えたいことがあるみたい。きっとこの学校で何かあったに違いない。」

 

次の日、亮は学校の古い記録を調べ、数十年前にこの学校で起きた悲劇的な事故を見つけた。

ある生徒が事故に遭い、その後亡くなったという。結衣と亮はその生徒の魂が未だに救われず、教室を彷徨っていることを理解した。

結衣は亮と共にその生徒の慰霊の儀式を行うことを決意した。

結衣は除霊の力を使い、亮は教師として生徒の名前を呼び、彼の無念を晴らそうとした。

 

夜、再び教室で儀式が始まった。結衣が経を唱え、亮が生徒の名前を呼ぶと、再び影が現れた。現れた生徒の影は安らかな表情を浮かべていた。

「ありがとう…」

影は静かに消えていった。結衣と亮はほっと胸を撫で下ろした。

「亮さん、ありがとう。あなたのおかげであの子はようやく安らぎを得ることができたわ。」

結衣が微笑むと、亮も頷いた。

「藤原さん、君がいてくれて本当に助かったよ。」

その後、二人は近くの食堂で夕食を取ることにし、学生時代の思い出話に花を咲かせながら、久しぶりの再会を楽しんだ。