怖い話と怪談の処

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憑き纏う鏡の中の影

私は薄暗いアパートの一室で一人暮らしをしていた。

 

ある日、古道具屋で奇妙な鏡を見つけた。それは、縁が黒く煤けた古い鏡で、どこか不気味な雰囲気を漂わせていた。

不思議な魅力を感じた私は、その鏡を衝動買いして家に持ち帰った。鏡を壁に掛け、自分の姿を映してみると、そこには少しだけ歪んだ自分の姿が映っていた。

 

その日から奇妙な現象が起こり始めた。夜中に鏡の前で目を覚ますと、鏡の中に人の影が映っていることがある。最初は気のせいかと思ったが、日に日に影は濃くなり、明らかに人の形をしているのがわかるようになっていた。

影は私と同じ動きをしていた。私が笑えば影も笑う。私が泣けば影も泣く。まるで鏡の中に私の分身がいるようだった。

恐怖を感じながらも私は鏡から目が離せなかった。影の正体を知りたいという好奇心が、恐怖心を上回っていた。

 

ある夜、私は鏡の前で眠りについた。夢の中で、私は鏡の中の世界に引き込まれていた。そこには見たこともない奇妙な世界が広がっていた。

その世界はまるで悪夢のような場所だった。歪んだ建物、すでに動かない倒れている何か、そして不気味な怪物たちがうろついていた。

恐怖に震えながら、私は何とか鏡の世界から脱出することに成功した。目を覚ますと、私は自分の部屋に戻っていた。

しかし鏡の中の影は消えていなかった。それどころか影は以前よりも大きくなり、よりリアルになっていた。

私は鏡を壊そうと試みたが、どんな方法でも壊すことができなかった。鏡は私の執着を嘲笑うように静かに壁に掛けられていた。

 

鏡の影に追い詰められ、私は精神的に追い詰められていく。夜になると鏡から奇妙な音が聞こえてくるようになり、影が動き出すような気配を感じた。

もう限界だと思った私は、アパートを引き払い遠くの街へと引っ越した。

新しい街で私は新しい生活を始めた。そして鏡のことはできるだけ思い出さないように努めた。

しかし、鏡の恐怖は私の心から消えていなかった。夜になると夢の中に鏡の影が現れるようになった。

鏡の影は私を嘲笑うように、こう言った。

「どこに行っても私はあなたを追いかける。あなたは永遠に私のもの。」

私は鏡の影から逃れることはできないのだろうか?

 

後日談
鏡の恐怖に追い詰められ、私は生きる希望を失いかけていた。しかしある日、私は一人の老婆と出会った。

老婆は私の話を聞きこう言った。

「あなたは鏡に映る自分の影に囚われているのです。その影はあなたの心の闇から生まれています。」

老婆の言葉に私はハッと気づいた。確かに私は鏡の影に自分の弱さや恐怖を見ていた。

老婆は私にこう助言してくれた。

「鏡の影に立ち向かうためには、自分の心の闇を受け入れるしかないのです。自分の弱さを認め、それを乗り越えることであなたは影から解放されるでしょう。」

老婆の言葉を胸に、私は鏡と対峙することを決意した。

鏡の前で目を閉じ、私は自分の心の奥底に潜む闇と向き合った。恐怖、怒り、絶望、様々な感情が湧き上がってくる。

しかし私は必死に抵抗した。自分の弱さを認め、それを乗り越えるために。

長い時間をかけて、私はようやく心の闇を克服することができた。

目を覚ますと、鏡の中の影は消えていた。代わりに、そこには私の笑顔が映っていた。