怖い話(未分類)
山奥の神社へと続く紅葉の道は、10月の満月の夜に特別な雰囲気を漂わせる。 紅葉が月光を浴びて鮮やかに輝き幻想的な光景が広がるが、この道には古い言い伝えがあった。 満月の夜に一人で歩くと紅葉の影がゆっくりと動き、まるで誰かが後ろからついてくる気…
これはBさんが体験した奇妙な話。 秋祭りの片付けが一段落し、Bさんは会場の片隅にあるベンチに腰掛けて一息つこうとしていた。 祭りの会場はさっきまでの賑やかさが無くなり、秋の冷たい夜風が肌に当たる。 そんな会場を見つめながら、今年ももう終わりか、…
秋も深まり稲穂が黄金色に輝く頃、Mさんは夕方まで田んぼで稲刈りをしていた。 日が沈みかけた頃、あと一息だと作業していると、背後で「カサカサ」と何かが擦れるような音が聞こえてきた。 風が稲を揺らしているのだろう、と最初は気にせずにいた。 しかし…
これはある家族が彼岸の季節に体験した話。 毎年春と秋の彼岸になると、家族でお墓参りに出かけることが習慣になっていた。 その年も例年通り、お供え物を持ってお墓へ向かうことにした。 墓地は山奥にあり、周囲にはひっそりとした古い林道が続いている。 …
ある満月の夜、これはSさんが体験した月見をしていた時の話。 その日はとても綺麗な満月で、Sさんは友人と三人で郊外の広場に出かけて月見を楽しんでいた。 風もなく少しひんやりとした夜。 月明かりが淡く地面を照らし、三人はしばらく無言で月を見上げてい…
この話を聞かせてくれたのは、Y先生という結構な年の先生で、彼がまだ新任だった頃のこと。 Y先生はその夜、初めての宿直を任されていた。 緊張とともに夜が更けていき、見回りの時間がやってきた。 校内は静まり返り、廊下には自分の足音だけが響く。 今の…
毎年恒例、お盆の迎え火。 パチパチと音を立てる炎を見つめながら、線香の香りに包まれ、ご先祖様との再会を心待ちにしていた。 「今年も無事に帰ってきてください」 そう呟いた時、何かが視界の端に映った。 燃え盛る炎の中に、見慣れない老人の姿が浮かび…
K君は毎朝通っている通学路が好きだった。 家から学校までの道のりは、友達と合流して一緒に歩くのが楽しみだったからだ。 その日もいつものように家を出て、友達と待ち合わせ場所で合流した。 ところがいつもの角を曲がった瞬間、K君たちは立ち止まった。 …
都会の喧騒から離れ、田舎の大学に進学するために引っ越してきたFさん。 新しい環境に胸を躍らせていたが、そこで奇妙な噂を耳にすることになった。 Fさんが大学に入学して間もない頃、友人たちと一緒に村の古い図書館で課題に取り組んでいた。 図書館は夜遅…
お盆の夜、Sさんと友人たちは夏の恒例行事として、肝試しに出かけることにした。 目的地は地域の外れにある古いお寺の跡地だった。 時間は23時過ぎ、懐中電灯やスマホのライトを手にしたSさんたちは、お寺の跡地へと向かったのだが、途中で奇妙な音や影に驚…
お盆の夜、Sさんたちの村では毎年恒例の盆踊りが開催されている。 盆踊りやぐらの周りには色とりどりの提灯が灯り、村人たちは浴衣を着て賑やかに踊りを楽しんでいた。 Sさんも友人たちと一緒に輪の中に加わり、盆踊りのリズムに合わせて踊っていた。 笑い声…
小学生だったSさんは、毎年家族と一緒に亡くなった祖父の墓参りに行っていた。 真夏の日差しが照りつける中、家族は祖父の墓に向かい手を合わせて供養を始めた。 墓参りが終わり家族が帰ろうとしたその時、Sさんが周りの墓地を見渡していると、そこには見覚…
ある夏の夜、Aさんは山奥の温泉宿に一人で宿泊していた。 その日は涼しい風が吹いており、夕食後に夜の散歩に出かけた。 山道を歩いていると、ふと前方に青白い光が見えた。 「何だろう?あの光は」 Aさんは好奇心に駆られて光の方向に足を向けた。その光は…
7月の蒸し暑い夜、Aさんは仕事が遅くなり終電間際の電車に駆け込んだ。 車内は思ったよりも混んでおり、座席に座ることはできなかったがなんとか立っているスペースを見つけた。 電車が出発し、疲れた体を窓に寄りかからせながら、Aさんはぼんやりと外の景…
7月の蒸し暑い夜、Aさんたちは泊まりに来た宿の近くにある海辺で、コンビニで買った花火を楽しんでいた。 海風が心地よく賑やかな笑い声が響いていたが、ふとBさんが海を指さした。 「あれ、なんだろう?」 皆が指さす方向を見ると、夜の闇に溶け込むような…
ある年の七夕の夜、神社の境内は色とりどりの短冊で飾られた笹の葉で華やかだった。 Yさんはその神社で毎年行われる七夕祭りを楽しみにしており、今年も友人たちと一緒に参加していた。 夜空を見上げながら笹の葉を眺めていると、一枚の短冊が目に留まった。…
Eさんが小学生の頃、友人の家の地下室で遊んでいると、地面から囁き声が聞こえてきた。 耳を澄ますと「出て行け」と繰り返している。 驚いて友人に話すと彼も同じ声を聞いたという。 二人は怖くなり、その事を大人に伝えた。 大人たちは最初は信じなかったが…
1本だと短すぎる為、何本かここに載せて起きます。 知り合いから聞いた話。 深夜、山のキャンプ地の河原で友人と焚き火を囲んでいると、突然川の向こうから叫び声が聞こえてきた。 驚いて声の方に懐中電灯を向けると、対岸に苦しそうにして手を振る人影が見…
タクシー運転手のKさんは、深夜のシフトを終えかけていた。 夜のタクシー業務は酔っ払い客や奇妙な出来事が多いが、それに慣れてしまうのがこの仕事の常だった。 その夜も、Kさんは最後の一件を終えて会社に戻るところだった。 時計は午前1時半を指していた。…
Nさんという人から聞いた話。 Nさんは大学生で、試験近くに深夜まで図書館で勉強することが多かった。 大学の近くにあるその図書館は、24時間営業しており学生たちにとっては非常に便利な場所だった。 ある晩、図書館で勉強をしていたNさんは、深夜1時を過ぎ…
Mさんは、毎晩遅くまで働く会社員だった。 仕事は次の日にまわしても良かったのだが、ついつい気になってやり続けてしまい、帰宅はいつも終電近くになってしまう。 そんな彼がある日、奇妙な体験をした。 その日は特に疲れていて、仕事が終わった頃にはもう…
知り合いのKさんが体験した話。 Kさんはその日、残業で帰りが遅くなってしまった。 帰宅してシャワーを浴び、ベッドに横たわるともう午前2時を過ぎていた。 スマホの画面を確認し、明日のアラームをセットして寝る準備をしていた。 するとその時、スマホが突…
廃墟巡りをしていた人が廃墟で見つけた日記。 7月1日 今日はこの村に引っ越してきた記念すべき日だ。 自然に囲まれた静かな場所で、都会の喧騒を離れて穏やかに暮らしていけると思うと、今から楽しみで仕方ない。 7月15日 この村の人々はどこかよそよそしい。…
日本各地に存在する「いわくつきのトンネル」。 山の中にある○○トンネルもまた、そんな曰く付きスポットとして地元では有名な場所だった。 私が耳にしたのは、このトンネルで起こる奇妙な現象についてだった。 それは「赤いヘッドライトの車」の怪異。 「深…
ある地方の山奥に一つの古びたトンネルがあった。 そのトンネルは長い間使われておらず、昼間でも薄暗い雰囲気を漂わせていて、地元の人々の間では、このトンネルにまつわる恐ろしい噂が広まっていた。 その噂とは、夜になると「白い少女」が現れるというも…
深夜のコンビニで働くIさんは、いつものように夜勤に入っていた。 町外れにあるそのコンビニは、夜になると閑散として客足も途絶えがちだ。 時計の針が午前2時を指していた頃、店内はしんと静まり返っていた。 (休憩室に行こうかな…) Iさんはレジのカウン…
※虫が苦手な方はこの話は読まない方がいいです。 夏の暑さが本格的になる少し前、古い一軒家で奇妙な出来事が起こった。 雨が降る中、OLのSさんが夜遅くに帰宅すると、玄関のドアの前に見慣れないものが置かれていることに気づいた。 直径10センチほどの泥で…
あれは確か、私がまだ駆け出しの怪談師だった頃の話でございます。 ある山奥の村に伝わる「赤い着物」の怪談を採集しに行った時のことでした。 その村は、古くから「赤い着物を着た女に出会ったら、決して目を合わせてはならない」という言い伝えがあるそう…
夏手前の蒸し暑い夜、大学の友人グループはKの家に集まっていた。 メンバーはK、M、Rの三人。彼らは怪談や都市伝説に興味を持っており、この夜も新たな冒険を企てていた。 「今日は少し変わった場所に行こうか」 とKが切り出した。 「川辺にある幽霊灯の話、…
梅雨明けが待ち遠しい、ある蒸し暑い日の午後。 高校の美術部の生徒たちは、日没後の風景を描くため校舎の屋上に来ていた。 「先生、もうちょっとで沈みますね」 「ああ、茜色に染まる空をよく観察して描くんだぞ」 教師の言葉に、生徒たちは一斉にキャンバ…