家、旅館関係
医療現場で日々忙しく働く、看護師のYさんから聞いた話。 Yさんは毎年お盆になると、実家のある山間の集落へ帰省していた。 その集落は古めかしい風習が残る場所で、特に夏場の夜には、どこかの家が唱えてるのか、遠くから聞こえる念仏の声がするのが当たり…
小学五年生だったYさんが、家族旅行で訪れた古い温泉旅館での出来事。 昔ながらの趣があるその旅館は、廊下を歩くたびに床がきしむ音がするほど、年季が入っていた。 Yさんが家族と通された部屋は、広縁のついた和室だった。 荷物を置いて一息ついた時、ふと…
Hさんが小学四年生の夏休みに体験した話。 Hさんの住む家は、築数十年は経つであろう古い木造家屋だった。 真夏の蒸し暑さがまとわりつくような夜、Hさんは寝苦しさから何度も寝返りを打っていたが、ようやく眠りについたはずだった。 ふと、意識が浮上した…
Mさんが大学生だった頃の話。 都会の喧騒から離れたくて、Mさんは旅行雑誌で見つけた山奥の古い民宿を訪れることにした。 そこは車でもたどり着くのが困難なほどの山奥にあり、雑誌には「静寂に包まれた隠れ家」と紹介されていた。 民宿は想像以上に古く、黒…
小学生のHさんは、夏休みの宿泊体験で地域のお寺に来ていた。 ここは広く、古くからの言い伝えも多い場所だった。 お寺の敷地の隅には、苔むした小さな石のお地蔵様が、いくつも横一列に並べられていた。 どれも同じような大きさで、素朴な表情をしている。 …
大学生のMさんが住む築十年ほどのアパートは、都心へのアクセスも良く、静かな住宅街の中にあった。 隣の部屋に新しい住人が引っ越してきたのは、梅雨が明けたばかりの蒸し暑い日のことだった。 挨拶に来たのは痩せぎすで、どこか陰のある雰囲気の男性だった…
これは、とある夫婦、夫のKさんと妻のYさんが経験した話。 都会の喧騒から離れ、少し古いが趣のある一軒家に引っ越してきた二人は、新しい生活を楽しみにしていた。 しかし、この家には一つだけ奇妙な点があった。 それは家の奥まった場所にある、決して開か…
これはとある社会人のKさんから聞いた話。 Kさんは、最近引っ越したばかりのアパートに住んでいた。 築年数はそれなりに経っていたが、立地も良く、何より家賃が手頃だったため、すぐに決めたのだ。 窓からは小さな公園が見え、日当たりも良く、Kさんは新生…
私の知人のSさんは一人暮らしの女性で、夜勤の仕事をしている。 そのため、夜中に一人で家にいることが多い。 古いアパートの2階に住んでいて、築年数が経っているせいか、隙間風の音がよく聞こえてくる。 ある日の夜、Sさんは仕事から帰宅しシャワーを浴び…
これは私の友人の話。 彼は都会での生活に疲れて、田舎に移り住んだ。 築百年は経つだろうか、古い農家を改築した一軒家だった。 広い庭には、何十年も前からそこに立っていたらしい、大きなケヤキの木が一本、堂々とそびえ立っていた。 友人はその家を気に…
結婚を間近に控えたSさんたちは、新しい生活のために郊外に理想の一軒家を見つけた。 大きな庭があり陽当たりも良く、何より価格が手頃だったのが決め手だった。 築年数はそれなりに経っていたが、リフォームされており、すぐにでも住める状態だった。 Sさん…
社会人のKさんは、新しい生活を始めるため、築年数の経ったアパートの一室に引っ越してきた。 駅からも近く家賃も手頃。多少の古さは承知の上だった。 引っ越し作業を終え、荷解きを始めたKさんは、ふと隣の部屋から聞こえる「ギィ…ギィ…」という小さな軋み…
Mさんが小学生の時に体験した話。 夏休みのある日、Mさんの家族は、少し古びた趣のある旅館に泊まっていた。 Mさんは日中の遊び疲れもあり、その夜はぐっすりと眠りについていたのだが、夜中にふと目が覚めた。 耳に届いたのは、ザーザーと激しく降る雨の音…
この話は、Oさんがまだ中学生だった頃の修学旅行での出来事。 わんぱくなOさんは、初めての長旅に胸を躍らせ、友人たちと夜遅くまで語り合っていた。 普段なら朝までぐっすり眠ってしまうOさんだが、その夜はなぜか、深夜にふと目が覚めてしまった。 時計を…
社会人になったばかりのYさんから聞いた話。 Yさんは念願の一人暮らしを始めるため、都心から少し離れた場所に建つ中古の一軒家を借りた。 広さの割に家賃が手頃で、古いながらも趣のある造りがYさんは気に入っていた。 引っ越してきて数週間、新しい生活に…
一人暮らしをしているKさんから聞いた話。 Kさんは古いアパートの二階に住んでいた。 壁は薄く、隣の部屋の物音も時々聞こえてくるような造りだった。 しかしKさんの隣の部屋は長いこと空室で、半年経っても誰も住んでいる気配はなかった。 ある夜、Kさんは…
この話はKさんから聞いた話。 Kさんの家は、曾祖父が自らの手で建てたという築百年近い古民家だった。 土間のある広い玄関、太い梁、そして重たい引き戸。 その家には、古くからの「言い伝え」がひとつだけあったという。 土間の下は絶対に掘り返すな。 言い…
Kさんは一人旅が趣味だった。 人混みを避け、ふと目に留まった古びた旅館のホームページを頼りに、車で山道を登った。 着いたのは、周囲を杉林に囲まれた旅館。 木造三階建てで、表には「創業明治二十年」の看板が色褪せて掲げられていた。 受付で出迎えたの…
これは大学時代に肝試しに行ったという、Tさんから聞いた話。 Tさんたちは友人6人のグループで、とある山奥の古民家を訪れた。 すでに人が住まなくなって久しく、屋根の一部も抜けかけていたが、知り合いの親戚の持ち物で取り壊しが決まっていたため、一…
この話は、大学生のIさんが体験した出来事だという。 Iさんは、郊外の二階建てアパートの一室に一人で暮らしていた。 夏も終わりに近づいたある夜、部屋の窓を開けて夜風に当たりながらスマホを見ていた。 その時だった。 「コン、コン」 耳をすますと、窓…
Eさんが転勤を機に引っ越したのは、地方のとある町にある古びた一軒家だった。 家賃は月2万円。 風呂トイレ付きで、間取りも一人暮らしには十分。 築年数は古いものの、特に事故物件などの説明もなかった。 最初の一週間は特に問題もなかった。 静かな環境…
大学生のSさんが住むのは、都内郊外に建つ築40年のアパートだった。 木造二階建て、六世帯が住む古びた建物で、メインの階段の他にSさんの部屋の横には、古い鉄製の非常階段が取り付けられていた。 その非常階段は黒い階段と呼ばれ、住人の間ではある噂が…
築50年を超える木造アパート「桜荘」の一室に、女性のYさんは住んでいた。 家賃が安く都内の職場にも通いやすかったが、夜になると家鳴りが酷く、冬は隙間風がひゅうひゅうと鳴いた。 Yさんの部屋の隣には、Mさんという30代くらいの男性が住んでいた。 物…
ネットで知り合ったJさんが体験した話。 大学進学をきっかけに、Jさんは地方都市の少し古びたアパートに引っ越した。 駅から遠くもなく家賃も安く、少しだけ壁が薄いことを除けば、条件としては悪くなかった。 引っ越しからしばらくして、気になったのは隣…
Hさんが体験した話。 それは秋の初めの頃、大学時代の友人と2人で、山奥にあるペンションへ一泊旅行に出かけた時のことだった。 目的地は山の中腹にひっそりと建つ洋風のペンション。 近年は訪れる客も少ないらしく、平日ということもあり、泊まっていたの…
Kさんが大学時代に体験した話。 地方都市の外れにある小さな古アパート。 木造で築年数も経っているが家賃が格安だったため、Kさんは即決でそこを借りることにした。 大学までバスで10数分。町中と違って静かな環境。 部屋も狭いがそれなりに住めそうだっ…
ネットで知り合ったIさんから聞いた話。 Iさんが泊まったのは山の中腹にあるロッジだった。 スキー客や登山者がよく利用する場所で、年季は入っていたが掃除は行き届いていて、清潔な印象だったという。 そのロッジには宿泊者用の共同浴場があり、脱衣所に…
Mさんが体験した話。 その温泉旅館は、山深い場所にひっそりと佇んでいた。 古くからあるというその宿は木造のぬくもりが残っており、観光地からも離れているせいか、とても静かだったという。 Mさんは仕事の疲れを癒やすため、一人でその宿に泊まった。 …
Sさんが体験した話。 登山の帰り道、Sさんは知人の勧めで山中にある一軒の宿を訪れた。 木造の古びた2階建ての建物で、周囲には人の気配も少なく、まさに“隠れ家”のような佇まい。 その日は天気も良く、何も問題なくチェックインを済ませ、夕食を食べて早…
山の中や地方の旅館めぐりが好きな、Yさんから聞いた話。 週末、前にネットで見つけた温泉旅館に向かった。 そこは山間にぽつんと佇む古びた温泉旅館の為、電車とバスを使い、最後は細い山道を徒歩で上ってたどり着くような場所だったという。 帳場には年配…