私が中2の時、課外授業という事で一泊二日でキャンプ場に行った。
そこは照明がほとんど無く森に囲まれた場所の為、夜になるとてんてんと吊り下げられてるランタンが見えるくらいだった。
その日の夜、バンガローの中には怖い話が好きな奴が数人集まっていて、事前に怖い話をする事を決めていた。
集まった中にランタン風のライトを持ってきたのがいたので、雰囲気も凄くよかった。
まあ怖い話と言っても所詮は中学生、動画サイトやまとめサイト等の聞いた事がある話や、都市伝説等ありきたりの怪談話が続いた。
ただその中で一人、先輩から聞いた話なんだけど、という語りで始めたのがいて、その話が今泊まってるキャンプ場の事だった。
内容は雨が降る深夜、バンガローの窓から中を覗く幽霊という話だった。
さすがに今泊まってるバンガローが舞台となると、怖いからもうやめようという事になり、1人、また1人と布団をかぶってそのまま寝てしまうのが出始めた。
気がつくと私以外皆寝てしまったようで、寝息が聞こえている。
静かになって気がついた。
いつの間にか雨が降り始めたようだ。
さっきの話と一緒なような気がしてきて、目を瞑って寝ようと頑張った。
しかし、寝ようと思えば思うほどに寝れなくなってしまい、怖くなってきたので友達を起こそうと体を起こそうとした時、窓の外に何かが見えた。
なんだ?とよく見てみると、それは白い顔のようなものだった。
びっくりしたけど音を立てると気づかれると思い、ゆっくり体を横にし布団を被った。
頭の中では「今見たものは見回りの先生だ!」と何度も考え、変なモノという考えをしないようにしていた。
朝、いつの間にか寝ていたようで友達に起こされた。
窓の外にはもう白い顔はなく、夜中に見たモノを友達に話したのだが、怖い話を聞いたあとだから夢で見たんだよ、と言われただけだった。