※注意 記事の最後にちょっと不気味な画像を貼り付けていますので、苦手は方は最後まで見ない方がいいかもしれません。
山の中でキャンプをしていた時に起こった出来事。
夏休みの最後の週末、友達のタケシとユキと私は山の中でキャンプをすることにした。
タケシのおじさんが持っている小さなログハウスに泊まれるというので、それはとても楽しみにしていた。
山の空気は清々しく、木々は緑に溢れていた。
ログハウスは湖の近くにあり、夜になると星がきれいに見えた。
最初の夜は何も変わったことはなかった。
私たちはバーベキューをして、ビールを飲んで、話をして、笑って楽しんだ。
タケシは恐怖話が得意だったので、キャンプファイヤーの周りでいくつかの話を聞かせてくれた。
ユキは怖がりだったので、時々悲鳴を上げたり私にしがみついたりした。
私はタケシの話が面白かったけどあまり怖くなかった。私は怖いものが好きだったので、もっと恐ろしい話が聞きたかった。
その夜、私たちはログハウスの中で寝袋に入って眠った。
私は窓の近くに寝ていたので外の音がよく聞こえた。
夜中になると、風が吹いて木の葉がざわめいた。それ以外には何も聞こえなかった。
眠りにつこうとしたがなかなか眠れない、何かが気になっていたのだ。
しばらくして、窓の外から小さな音が聞こえるのに気づいた。
それは水が滴るような音だった。
窓を開けてみたが何も見えない、湖の方から音がしているようだった。
湖に何かがいるのではないかと思ったが、暗くてよくわからなかった。
私は窓を閉めてまた寝袋に入った。
しかし音はやまなかった。むしろだんだん大きくなっていった。
水が滴る音が水が流れる音になり、水が流れる音が水が激しく動く音になった。
不安になってタケシとユキに起こそうとしたが、二人ともぐっすり眠っていた。
私は一人で窓の外を見た。
すると信じられない光景を目にした。
湖の中から人間のような形をしたものが何体も現れていた。
それらは白くてぬめっとしていて、目は窪み、鼻と口はなかった。
それらは湖から出て、私たちの泊まっているログハウスの方に向かってきた。
私は恐怖に震えた。あれは何なのだ?
必死にタケシとユキを起こそうとしたが、二人はまるで人形のように動かなかった。
私は寝袋から出てドアに駆け寄ろうとしたが、足がもつれて転んだ。
床に倒れたまま動けなくなった。
やがてそれらは窓を割ってログハウスに入ってくる。
私は絶望した。
・・・目が覚めた。
寝袋の中で汗だくになっていた。
さっき見たのは夢だったのだと気づき安堵した。
あれは夢だったのだ。
私はその事をタケシとユキに話そうとしたが、二人はいなかった。
不思議に思ってログハウスの中を探したが、二人の姿はどこにも見当たらない。
外に出て周りを見渡し二人の名前を呼んでみたが、二人の姿は見当たらないし返事もない。
私はパニックになった。二人はどこに行ったのだろう。
もう一度周りを見回したが何も見つからない。
ただ一つ、湖の方に何かがあった。近づいてみると、それは二人の寝袋だった。
寝袋の中には人の大きさくらいのものがあり、白くてぬめっとしたものが詰まっていた。
しかしそれには目が窪み、鼻と口がない。
私は悲鳴を上げた。
あれは夢ではなかった、現実だったのだ。
逃げようとしたが思うように足が動かない。
すると湖の方からザバザバと音がし始めた。
私は振り返った。
湖の中から昨日見たものが何体も現れていた。
それらは私に向かってきた。