怖い話と怪談の処

このブログは知り合いから聞いた話や、思いついた話を載せていきます。完全に自作した話やAIにアイデアを貰った話、心霊系動画に使えそうな素材等を置いていきます。使用したい場合はこのサイトについてを、画像素材は画像素材のTOPの注意事項を必ず読んで下さい。

深夜、会社の1Fロビーにあった奇妙な光景

知り合いのAが体験した話。

 

金曜の深夜、Aは残業でへとへとになっていた。

もうすぐ0時、ようやく仕事が終わったAはほっとため息をついた。

「さすがにもう誰もいないか…」

薄暗いオフィスを後にし、Aはエレベーターで1階へ向かう。

深夜のオフィスビルは異様に静まり返っていた。

「…あれ?」

ふと、Aはロビーの一角に目を奪われた。

 

そこには薄暗い照明に照らされた奇妙な光景が広がっていた。

それはまるで廃墟となった遊園地のような一角だった。

色あせた遊具が並び、ところどころに壊れた人形が置かれている。

「なんだこれ…」

Aは恐る恐るその一角に近づいていく。

すると遊具の一つ、メリーゴーランドがゆっくりと動き始めた。

「ぎぃ…ぎぃ…」

不気味な音を立てながら回るメリーゴーランド。その馬に乗った人形たちは、まるでAを見ているかのようにこちらを向いている。

Aは背筋にぞっとするような悪寒を感じた。

「…誰?」

Aの声が静寂を切り裂く。しかし返事はない。

「…出てこい!」

Aは恐怖心を振り払おうと大声で叫ぶ。すると、メリーゴーランドの動きが止まった。

静寂が再び訪れる。Aは心臓が早鐘のように鼓動するのを感じていた。

「…これは疲れで夢を見ているんだ…」

Aは自分に言い聞かせるようにつぶやき歩き出す。

しかし次の瞬間、Aは足を止めた。

目の前には一人の少女が立っていた。

少女は白いワンピースを着て、長い髪をなびかせている。しかし、その顔は真っ青で、目は虚ろだった。

「…助けて…」

少女はかすかな声でそう言った。

Aは恐怖で体が震えた。しかし少女を助けようという気持ちが勝った。

「大丈夫だよ…こっちに来なさい…」

Aは少女に手を差し伸べる。少女はゆっくりとAに近づいてくる。

そしてAの手を取った瞬間、少女の体が消えた。

何が起こったのか理解できなかった。

ふと我に返ったAは急いで会社を出たそうだ。