怖い話と怪談の処

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廃寺でひとりこっくりさん

Aは、オカルト掲示板の住人だった。

日々様々な怖い話を漁っては、ゾクゾクとしたスリルを楽しんでいた。

そんなAが最近気になっているのが、「ひとりこっくりさん」という遊びだった。

廃寺や夜の神社、いわく付きの場所でやるといいと書いてあったので、Aは廃寺を探して行ってみることにした。

 

夜遅く人気のない山道を車で走らせ、廃寺に着いたAは本堂でひとりこっくりさんを始めることにした。

雰囲気を出すために本当は本物のロウソクを使いたかったけど、もし倒れたら山火事になるかもしれないので、あらかじめ用意しておいたLEDのロウソクを5本置いた。

こっくりさんこっくりさん・・・」

と唱え始めたのだが、何度やっても何も起こらない。

「なんだ、ただのネタか」

と飽きてきた頃、夏なのに部屋がひんやりとしてきた。

「何だこの寒さは・・・やっぱり廃寺だからかな」

と思いながらも、もう一度だけやってみることにした。

こっくりさんこっくりさん・・・」

すると指を置いた10円玉が勝手に動き出した。

Aはびっくりして指を離しそうになったが、なんとかこらえた。

「これは…マジなのか?」

半信半疑ながらも、Aは他愛もない質問を続けていた。

そして「何人いますか?」と質問したところ、10円玉は「7人」と答えた。

その瞬間、Aはゾクッと背筋が凍るような感覚を覚えた。

本堂の外でギシギシと音がしたり、LEDのロウソクの光に照らされた壁に人のような形が見えるような気がした。

「これ、やばいんじゃないか?」

Aは本能的に危険を感じ、早く終わらせようと、

こっくりさんこっくりさん、おかえりください」

と言った。

すると突然強風が吹き、LEDのロウソクが全て消え、コトンと音を立てて倒れた。

恐怖が最高潮に達したAは「うわあああ!」と叫んで外に飛び出し、急いで車に乗って逃げ帰った。

それ以来、Aは二度とひとりこっくりさんをやることはなかった。