怖い話と怪談の処

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廃寺の呪い人形

山深い集落の奥に朽ち果てた古い寺があった。

そこはかつて栄えた寺だったが、火事で住職一家が亡くなって以来、廃寺となってしまった。

村人たちは寺を恐れて近づかず、いつしか「呪われた寺」と呼ばれるようになった。

 

ある夏の日、肝試しに来た若者たちが廃寺を訪れた。

彼らは荒れ果てた境内を探索し、本堂の中に入ると薄暗い中に不気味な人形を見つけた。

それは等身大の女の人形で白い着物を着ていたが、顔は汚れ、髪は乱れ、まるで幽霊のようだった。

若者たちは気味悪がりながらも、人形の写真を撮ったり触ったりして遊んでいた。

しかし、その中の一人が人形の顔を拭こうとした瞬間、人形の目が赤く光り、甲高い悲鳴が響き渡った。

驚いた若者たちは寺から逃げ出したが、その後、彼らは次々と不幸に見舞われた。

最初に人形の顔を拭いた若者は原因不明の高熱にうなされ、次に人形に触った若者は交通事故に遭い重傷を負った。

そして人形の写真を撮った若者は、原因不明の病にかかり長い間苦しんだ。

 

村人たちは廃寺の呪い人形の祟りだと噂した。

人形には、火事で亡くなった住職の娘の霊が宿っていると言い伝えられていた。

娘は寺の再建を願っていたが叶わぬまま亡くなり、その無念が人形に宿ったのだという。

以来、誰も廃寺に近づくことはなく、呪い人形は今も薄暗い本堂の中で、赤い目を光らせながら、訪れる者を待っているという。