怖い話と怪談の処

このブログは知り合いから聞いた話や、思いついた話を載せていきます。完全に自作した話やAIにアイデアを貰った話、心霊系動画に使えそうな素材等を置いていきます。使用したい場合はこのサイトについてを、画像素材は画像素材のTOPの注意事項を必ず読んで下さい。

テントの入り口から覗いていた

友人A、Bと私の3人でキャンプに行ったある夜のこと。

テントを張り、やがて夜になったので焚き火をして楽しく話をしていた。

 

時刻は深夜の0時を回っていたが、まだ眠気は感じなかった。

A「ねえ、怖い話でもしようよ」

 

B「いいね、それなら僕が聞いた話をするよ」

 

B「山の中には、黒い影と呼ばれるものがいて、それは人間の形をしているけど、目も鼻も口もない。

 夜になるとキャンプ場にやってきて、テントの中に入ろうとするんだ。

だから、テントのチャックは絶対に閉めておかないといけないんだって」

 

私「え?それが入ってきたらどうなっちゃうの?」

 

B「誰か一人に取り憑いてだんだん衰弱していっちゃうって噂で…実はその場所っていうのがここなんだ」

 

え…私とAは固まった。

Bはそんな二人を見てにやりと笑い、冗談だよと付け加えた。

なんだ冗談かよーと苦笑いしたが、私は内心怖かった。

 

その後も3人であまり怖くない話をし、やがて眠くなってきたので寝る事に。

私はさっきの話が気になってしまってたので、寝る時にチャックをしっかりと閉めた。

寝袋に入ってからしばらくした頃だと思う。

ふいに物音で目が覚めた。

 

「ザザー…ザザー…」

テントの外から何かがテントを引っ掻くような音がする。

友人が寝ぼけてるんだろうか?と起き上がり周りを見たが、友人たちは眠っていた。

やがて音はテントの正面から聞こえてくる。

 

「ザザー…ザザー…」

私はさっきの話を思い出し、恐怖に震えながらチャックを確認した。

何故かチャックが少し開いている。

ヤバイ!

何故かそう思い、急いでチャックを閉める為にチャックに近づいた時だった。

チャックの外から目が覗いている。

目以外が真っ黒で見えない。

私は思わず「ぎゃああ!」と叫んでしまった。

その声に友人たちが飛び起き、なんだどうしたと覗きに来る。

しかし私の声に驚いたのか、さっきの目は消えていた。

その事を友人たちに伝えると、まさかさっきの話に出てきたやつか?と騒ぎになり、3人で朝まで起きる事にした。

 

結局その後は何も起こらなかったので良かったけど、あれは何だったのか?あの話と関係あるのか?という事になり、その話をしたBにもう一度聞いてみると

 

「いや、なんとなく頭の中に浮かんだ話だから作り話だよ」

 

と言っていた。