怖い話と怪談の処

いつも☆くださる方、ありがとうございます。このブログは知り合いから聞いた話や、思いついた話を載せていきます。完全に自作した話やAIにアイデアを貰った話、心霊系動画に使えそうな素材等を置いていきます。

深夜の黒いタクシー

ある日の深夜、友人のYとK、そして私は飲み会の帰り道だった。

終電を逃してしまい、タクシーで帰ることにした。

街灯が少ない暗い道を歩きながら、運よくタクシーを見つけた。

黒いタクシーだったが、こんな時間に乗れるだけありがたいと思い、私たちは乗り込んだ。

行き先を告げると運転手は頷いただけで、こちらを一度も見ずに無言で走り出した。

 

途中、運転手さんに話しかけてみたが無言、その異様さに私たちの会話も次第に途切れていった。

窓の外を見ると、見慣れない道を走っていることに気づいた。

「ここ、どこだろう?」

とKが不安そうに呟いた。

「道を間違えたんじゃないか?」

とYも疑問を投げかけた。

私たちはまた運転手に話しかけたが、相変わらず無言のまま道を走り続ける。

次第に周囲の景色が変わり、異様な雰囲気が漂い始めた。

道には霧が立ち込め、森のように木々が並んでいた。

私たちはパニックに陥り、運転手に「止めてくれ!」と叫んだが、彼は一切反応しない。

車は走っているし危ない事は分かっているが、このままじゃヤバイ事になりそうだと思った私は

「ここで降りる!」

と言ってドアノブを引いたが、ドアはビクともしなかった。

YとKも同様に試みたがすべてのドアがロックされていた。

「なんなんだよこれ!」

とKが叫んだ。

すると突然車内に冷たい風が吹き込んだような感覚がした。

そして運転手の背中越しに見えるミラーに、彼の目が映った。

それは人間の目とは思えない、暗く深い闇のような瞳だった。

「私たち、どこに連れて行かれるんだ…?」

とYが恐怖に震えながら呟いた。

 

タクシーはさらに奥深く、不気味な道を進み続けた。

私たちはもうどうすることもできず、ただ震えるしかなかった。

しばらくすると運転手が低い声で何かを呟いた。

「ああ、生きてる人か」

そう聞こえた。

 

すると突然タクシーが止まり

「ここで降りてください」

と運転手が言ったのだが、その声は冷たく無感情だった。

私は開けられたドアから転がり込むように外に出た。

外に出た時、タクシーの会社名を見たが難しい漢字のような字で読めなかった。

3人が外に出るとドアが音もなく閉まり、タクシーは音もなく走り去っていき、暗闇の中に消えていってしまった。

 

ここはどこだ?と周囲を見渡したけど、そこは全然知らない場所。

急いでスマホを取り出してマップを調べてみたところ、県を1つ超えた所だった。

酔っ払ってタクシーの中で寝ちゃったのか?と3人で話したが、そんなはずがない。

近場のタクシーを呼ぼうかと思ったけど、さすがにもうこんな時間やってないだろう、というのと、もしやってても料金ヤバイ事になりそうだ。

という事でファミレスを探し、始発が出るまで時間を潰す事にした。

ファミレスで時間を潰してる間あのタクシーのことを調べたが、そんなタクシー会社は存在しないことがわかった。