怖い話と怪談の処

あなたが今読んだその話、本当に「作り話」だと言い切れますか?

2024-12-25から1日間の記事一覧

霧の日の乗客

Yさんが新人の頃、ロープウェイの係員として働いていた時のこと。 その日は昼過ぎから濃い霧が立ち込め、視界がほとんど効かない状態だった。 霧の日は乗客が少なくなることが多く、Yさんも特に大きなトラブルなく終われるだろうと考えていた。 午後5時を過…

冬の山小屋で消えた人

大学生のAさんたち5人は、年末休暇を利用して山奥の小屋に泊まることにした。 地元の人が「使っていないから自由に使っていい」と教えてくれた場所で、古びた薪ストーブが中心にあり、壁際には簡素な布団が並べてあるので使ってくれとの事だった。 Aさんた…

引きずり込もうとする池

ある池は地元で「夜になると人を引きずり込む」という噂が絶えない場所だった。 昔その池で恋人を待ち続けた女性が命を落とし、その未練が池に染みついているという話だ。 噂によれば夜に池のほとりに立つと水面に女性の姿が映り込むことがあり、彼女はその…

ふわふわと漂う光の玉

子ども会のキャンプでの夜、Rさんは友達と一緒に肝試しイベントに参加していた。 ルールは二人一組になり、キャンプ場の施設の周囲をぐるりと一周するというもの。 途中には保護者が何人か隠れていて驚かせる役をしているが、暗闇の中を歩くだけで十分に怖い…

深夜、雨の中を歩き回る音

単独登山を趣味にしているYさんは、その日も山深くまで入り込んでいた。 天気予報では夕方から雨という話だったが、いつものように山道を進んでいると、予報よりも早くポツリポツリと雨が降り始めた。 雨足は次第に強くなり、Yさんは近くにあった枝の長い…

叫ぶ果実

知り合いのHさんが、ひとりで山道を歩いていたときのこと。 初夏の頃で木々の緑が生い茂り、風も涼しく歩きやすい日だったという。 彼は普段通らないような細い道を選んで進んでいたが、ふと目を引くものがあった。 木自体はよく見る木なのだが、まるで果実…

手招きする白い手

夏の終わり、Sさんたちは登山がてら人里離れた山中で野営をすることにした。 メンバーは4人、夜になれば山は静まり返り、虫の音だけが響いている。 テントの中で軽い雑談を続けていたが、やがて疲れもあり全員が寝袋に入って眠りについた。 しかし深夜にな…