怖い話と怪談の処

あなたが今読んだその話、本当に「作り話」だと言い切れますか?

2025-06-07から1日間の記事一覧

閉ざされた記憶の家

結婚を間近に控えたSさんたちは、新しい生活のために郊外に理想の一軒家を見つけた。 大きな庭があり陽当たりも良く、何より価格が手頃だったのが決め手だった。 築年数はそれなりに経っていたが、リフォームされており、すぐにでも住める状態だった。 Sさん…

古い手紙の連鎖

大学生のTさんは、休日の骨董市をぶらつくのが好きだった。 古いものに宿る物語を想像するのが、Tさんにとって至福の時間だったのだ。 その日も埃っぽい露店を眺めていると、Tさんの目に一冊の古びた包みが留まった。 黄ばんだ和紙で丁寧に包まれ、紐で結ば…

軋む音

社会人のKさんは、新しい生活を始めるため、築年数の経ったアパートの一室に引っ越してきた。 駅からも近く家賃も手頃。多少の古さは承知の上だった。 引っ越し作業を終え、荷解きを始めたKさんは、ふと隣の部屋から聞こえる「ギィ…ギィ…」という小さな軋み…

炭鉱跡の通路の奥に

Kさんは廃墟探索が趣味だった。 とりわけ、人の手が何十年も加わっていないような場所に心惹かれるという。 今回彼が訪れたのは、山間にある封鎖された旧炭鉱の跡。 林道を1時間ほど歩いた先に、地面が割れたような岩場と錆びた柵が残るだけの無名の坑道があ…